当時リアルタイムでこの映画を見た世代だ。と言っても幼少期だったために、詳細な部分までは憶えていない。ただ、未だに残っている部分と言えば、残酷なまでのサバイバル物語だったという事。今考えると、勿論ノンフィクションを題材にしていたとは言え、犬が氷結の割れ目へ沈み行く姿を活写するという行為自体、模してやっている事が容易に想像が付くが、子供の心にはそこまでの洞察など出来ようが無い。当時、次々南極で息絶え消え行く犬達を今カメラの前で本当に起っていると感じ、目を背けたいような衝動にかられたのも事実。ある意味、疑うことを知らないこの時代だからこそ、言い意味で痛烈なリアリティーを突きつけられた格好だった。撮影時期からして、今のようなCGやハイテクな特撮は勿論無い訳だが、80年代ならではの、シンプルでありながら人を寄せ付けない極寒の南極という究極的な白色のコントラストを見事に表現した撮影には圧巻である。そして、インストでありながら今でも尚、恒久的に心に残るこのメロディー。南極の冷たさと絶妙に相俟っている。今ここでヴァンゲリスが手掛けた事を知ったが、成る程と言った所。
ちなみに、当時テレビ放映された時、CMで同時に流れていたお酒のCMの[sweet memories]がやたらに記憶に残っている。多分、ペンギンが出演していたせいなのかもしれない。蛇足ながら。
今になって、また改めて見たい映画でもある。果たして当時と心境の変化も感じ取れるのだろうか?