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向田邦子 久世光彦 終戦記念BOX
久世さん、ありがとうございました・・・。
3月2日に急逝された久世光彦さんが演出された、終戦記念ドラマシリーズです。 久世さんが手がけられたこのドラマシリーズでは、戦争はあくまで背景として描かれていて、ここでも主役は「家族の日常」です。 戦時下でも変わらない心のふれあいと微妙なずれが、久世さん独特の美意識によって色彩豊かに描かれています。
このシリーズで一番印象に残っているのは、「蛍の宿」のラストシーンです。 戦争が終わった日の午後、まばゆいばかりに輝く海に向かって末娘役の田畑智子さんが砂浜を駆けて行くシーンは鮮烈でした。 「いつか見た青い空」のラストのナレーションも感動的でした。 ・・・・・あの日の空は青かったと誰もが言います。何かが終わったのか、それともこれからはじまるのか、私にはよくわかりませんでした。私たちは四人で青い空を見ていました。いつまでも、いつまでも・・・・・。 ナレーターの黒柳徹子さんは読みながら声をつまらせ、涙を流されたそうです。
戦争を体験された世代としては、久世さんの世代が最後になるのでしょう。 戦時下の人々の暮らしを身近な日常として描くことは、後の世代の作家には出来ないことです。 そういう意味でも、この作品が素敵な装丁のDVDとして残されることを嬉しく思います。
あらためて、久世光彦さんのご冥福をお祈りします。 そして、ありがとうございました。
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